AIを使ったマーケティング(電力会社の場合)
こんばんは。
今日は某有名通信会社の電力事業社長と1時間ほど話す機会があったのでそのことについて書きます。
電力自由化にともない、様々な企業が参入しましたがその実情は厳しいものらしいです。そもそも新規電力会社に乗り換えている人が少ないのは周りを見ればなんとなくわかります。
安くなったとしても一般家庭で月々300円程度なのでややこしい申し込みをするのがめんどくさくて利用者が少ないそうです。
まぁそりゃそうですよね。
300円程度しか安くできない理由は電気料金の内訳にあります。
電気料金の85%~90%は発電、送電費になるのでマーケティングでどうにかできる部分は10%~15%だそうです。
これではなかなか安くならないのも納得できます。
現状、強い電力会社というのは低コストで発電できる発電所を持っている会社です。
例えば北陸電力がそうです。
北陸電力は黒部ダムを持っていて、あそこは減価償却が終わっており、水を流すだけで発電出来るのでほぼタダで電気を作れます。そんなところに新規参入企業が行っても意味がないのです。
そうならば東電、関電のような石油に頼っている会社が送電しているエリア、首都圏や近畿圏で勝負していくことになります。
北陸電力が首都圏、近畿圏に手を出さない理由は単純に距離があると電力が失われていくからです。
で、本題です。
そもそも技術的に電気は作った分流さないと停電が起きてしまいます。余分に作った電気は捨てるしかないんです。
蓄えておくこともできますが、コスト的な面で捨てるほうが安いそうです。
予想よりも多く電気が使われていると大きな発電所に頼んで追加で発電してもらいます。
一番いいのは予想していた需要どおりに発電できることです。いわゆる最適化です。
この予想には天気、日にち、イベントなどかなりの情報がはいっています。
予想をより正確なものにするためにAIが使われるんです。
いわゆるスマートグリッドっていうやつです。
「のどが渇いている人に水を届ける」という単純なことをAIを使ってより効率よくするのです。
今日思ったのは日本1ともいえる会社でも、小さな会社でも
「のどが渇いている人に水を届ける」ために試行錯誤しているんだなっていうことでした。
今日はこのへんで
ばいばーい!